材料
- 黄梅 ・・・1キロ
- ホワイトリカー(度数35℃の焼酎) ・・・大さじ2
- あら塩 ・・・150g(梅の15%)
- 赤紫蘇の葉 ・・・1~2束(正味150g)
- 塩(紫蘇のあく抜き用) ・・・大さじ1
- 白梅酢 ・・・1/3カップ
作り方
- (梅の下ごしらえ)下漬け用の容器や道具は煮沸消毒するか食品用のアルコールやホワイトリカーで消毒します。梅は傷や傷みの梅があれば取り除きます。(傷物はジャム・醤油漬け等に使う)ボウルで優しく2,3回洗い、ザルにあげ水気を切ります。キッチンペーパーで水けをふきつつ、竹串でヘタをとります。
- (梅の下漬け)下漬け用の容器に塩と梅を梅と塩交互に入れ、一番上には塩を多めにふります。ホワイトリカーをふりかけ、容器をあおって塩が全体にまぶさるようにします。(容器でやりにくければ、大きいボウルを使う)梅の上に殺菌した落し蓋(皿などをひっくり返す)をして重石(2~1.5キロ)を乗せます。(容器の上から紙や布を覆いかぶせておく)水分(梅酢)が上がってくるまで冷暗所に3~5日おきます。(調理時間外)
- (重石の調節)梅酢が落し蓋よりも上に上がれば重石を半分に軽くします。(容器にフタができるならフタ)(柔らかい梅の重石は、より軽めにする)
- (赤紫蘇)赤紫蘇は枝から葉(固そうな茎は入れない)を摘んでボウルでよく洗い水けを切ります。(3~4回水をかえて)さらに盆ザルにあげて水気をきります。ボウルに移し塩の半量をまぶしてしっかりと揉みこみます。汁気をきつく絞ります。2回目の塩もみ、ボウルに再度紫蘇、残りの塩を加え、しっかりと揉みこみ汁気をきつく絞り団子状に丸めます。取り分けた梅酢をかけ菜箸でほぐします。(ほぐれにくい場合は梅酢の量を増やす)(生の赤紫蘇でなく市販のモミ紫蘇を使っても)
- (梅の本漬け)梅酢が上がった梅に揉んだ赤紫蘇(汁ごと)をすき間なく広げ、落とし蓋(色移りの心配のないもの、金属製不可)をして容器のふたをします。時々カビが生えてないかチェックし梅雨明けの土用干しまで冷暗所で保存します。
- (土用干し)7月下旬ごろから梅雨明け後の天気が続く日を選び日当たりのいい風通しの良い場所に梅と紫蘇を干します。(調理時間外)容器から菜箸で1粒ずつ取り出し、重ならないように盆ザルに並べます。赤紫蘇は梅酢を絞り、ほぐしながらザルに広げます。梅酢は容器に戻します。梅と紫蘇を1日1~2度裏返し夕方前に室内に取り込みます。(干し始めはザルにくっつきやすいので、くっついていないか午前中に裏返す)
- (最終日)3日間干し最終日には梅酢も容器ごと(ラップをかけて)日光に当てます。
- (保存)梅の表面にしわが寄って(皮がつまめる)白っぽくなってきたらOK。(白くならない場合もある)日に当たり温かい梅を温かい梅酢に戻し、干した紫蘇も戻し入れます。(赤紫蘇ふりかけを作る場合は戻さず作る)容器を傾けたりして梅酢が全体にいきわたるようになじませます。フタをして冷暗所で保存します。(半年ほどおくと食べられます)食べる際は保存容器に小分けにし、梅酢を少しかけておきます。残った梅酢は瓶に入れ保存します。
キッチンメモ
熱々ご飯に真っ赤な梅干し、酸っぱくてご飯がすすみます。
梅干しにする梅は黄色い熟れた梅。いい匂いのする梅。
完熟梅を手に入れたら梅干し作りスタートです。
袋で漬けたい方向けの袋漬けレシピもあります。
マジカルキッチンの梅干しは王道の酸っぱくてしょっぱい梅干しです。
ご飯がすすんでしょうがないあの梅干し。
作り方も昔ながらの作り方。(昔は、ホワイトリカーや手袋は使わないけど)
塩分15%の梅干し
むか~しの梅干しより、少し塩分を減らしています。
昔の料理本を読むのが好きで、梅干しも調べてみました。
1980年(昭和55年)出版の料理本では18~20%の塩分。
それ以前の料理本では20~25%あたりが標準だったようです。
今どきの梅干しは色々ですね。
変わり梅干しや、減塩梅干しも試してみたこともあります。
でも定番の梅干しがやっぱり恋しくなるんですよねぇ。
塩には殺菌、防腐効果があり、梅干し作りを助けてくれます。
塩分が少なくなると減塩にはなりますが
カビや作りやすさを考えると、15%以上塩分があるものがおススメです。
初めて作る方には特に。
15%梅干しは、焼酎(ホワイトリカー)をうまく使ってカビを防止します。
また焼酎を使うことで塩が梅にまぶさりやすくなります。
梅から梅酢も早く上がりやすくなります。
1キロも2キロも手間はたいして変わらないので
どうせなら2キロ作るのがおすすめです。
2キロの梅干し材料
- 黄梅 ・・・2キロ
- ホワイトリカー(度数35℃の焼酎) ・・・60ml
- あら塩 ・・・300g(梅の15%)
赤紫蘇(市販もみ紫蘇の場合は500~600g)
- 赤紫蘇の葉 ・・・2~3束、正味280g
- 塩(紫蘇のあく抜き用) ・・・大さじ2
- 梅酢 ・・・140ml
自家製の梅干しの材料はシンプル
基本は梅、塩、紫蘇
スーパーの市販の梅干しのパッケージの裏を見ると。
あれこれ聞いたことのないようなものが入っているようで。
なぜだろうと考えたら。
梅干し作りに必要なのは材料の他に、時間と手間。
それを短縮するためにあれこれ加えるんですね。
市販品でも昔ながらの製法の梅干しは結構高級品だったりします。
家で作れば本物の梅干しを満喫。
とりあえず梅買ってきて、漬けてみませんか。
漬ける時間はかかるけど、それは置いておく時間のこと。
あとはちょっとした手間をかけてがんばります。
(気もちょっとつかうかなぁ、カビが生えないか心配で)
自家製の梅干し作り、初めての時は迷うもの。
体験談も交えて、迷いやすいポイントやコツ、道具、材料についても書いています。
マジカルキッチン料理のTips
マジカルキッチン料理のTipsにて梅仕事、梅干しに関するQ&Aもやってます。
梅干し作りQ&A
梅干し作り、赤紫蘇下ごしらえピックアップ
土用干しと保存についてのQ&A
最新2023年版の保存食、去年漬けたものの味見、反省、振り返りも
梅や生姜、にんにく等の保存食も特集中です。
マジカルキッチン季節の特集
初夏から夏のおいしい保存食、作り置きレシピを紹介します。
マジカルキッチン動画でレシピ
土用干し動画もあります。
定番は2キロくらい、最近は1キロ
2022、23年度の梅干しは1キロ漬けました。
数キロ購入して、ちょいワル梅もキレイな梅もある訳あり品。
その中で梅干しには一番いい梅を選びます。
なので梅干しの梅はエリートかも。
いい梅を選んだところ1キロしかない!
はん点のある梅も入れて漬けました。
残りは悪い部分を落としてしょうゆ漬け。
柔らかい梅は梅ジャムにしました。(これがもう大量)
梅干を作るのは楽でしたよ。(ジップロックならもっと楽かな)
干す作業も楽でした。
本漬け用の赤紫蘇は市販のモミ紫蘇です。
庭に植えた赤紫蘇の成長、間に合いませんでした。
大きくなるのか?夏が終わりそうです。
ちなみに青紫蘇の苗は、バッタに食べられてダメそうです。
マジカルキッチン料理のTips
梅干し作業2022年の進み具合の記録
梅干しを漬ける最大のコツ、カビを生やさない
自家製梅干しで自分なりのこだわりポイント。
色や柔らかさ、味などありますが。
まずは「梅にカビを生やさない」ことが最大の目標です。
梅を漬ける時期って、ちょうど梅雨でジメジメする時期。
食品が傷みやすく、カビやすい季節、特に気を使いますね。
- 傷んだ梅は事前に寄り分け、梅干しには使わない
- 水分が入らないように気をつける(梅の下ごしらえ、作業中)
- 漬けた梅はなるべく空気に触れさせない
- 下漬けの際、塩が溶けるまで毎日チェック
- 下漬けした段階で早く梅酢を上げるようにし、梅が梅酢をかぶった状態にする
- 容器、道具、手は清潔に
使用する道具を消毒するのはもちろん、手も清潔に。
水気のついた手で梅を触らないようにします。
手に傷がある時は、使い捨ての食品用のキッチン手袋を使うのもおすすめです。
下の梅作業の手順の説明でもカビを生やさないコツを詳しく紹介していきます。
梅干し作りの流れ
- 5月下旬~6月中旬梅の下漬け
黄色い熟した梅を購入し下漬け
梅に塩をまぶして重石をのせ、梅酢を出す - 1週間~10日後くらい本漬け
梅酢が上がった梅に下ごしらえした赤紫蘇を乗せ土用干しまでおく
- 梅雨明け後(7月下旬から8月上旬)土用干し
夏の土用、晴天が3日続く日を選び天日で梅を干す
梅の購入・道具の準備
梅が出回る5月下旬~6月中旬頃
熟した梅を選ぶことが失敗のない梅干し作りの第一歩。
お次は、梅を洗いヘタ部分をとっていきます。
梅の下漬け
梅に塩をまぶして上に重しかけます。
ここで、ホワイトリカーを加えることで梅に塩がまぶさりやすく、なじみやすくなります。
また、殺菌効果もあります。
落としブタの上まで梅酢(梅から出る酸っぱくて透明な液)が上がってくるまでが梅の下漬け。
梅酢が上がれば無事に第一段階クリア
赤紫蘇の下ごしらえ(市販のもみ紫蘇でも)
赤紫蘇が出回る6月中旬~7月上旬頃(地域や年により変動あり)
赤紫蘇を塩でもんでアクを出す作業をします。
赤紫蘇を乗せないタイプの梅干しもあります。
梅の本漬け
梅酢が上がった梅に下ごしらえした赤紫蘇を乗せ土用干しまで置きます。
赤い色を満遍なくいきわたらせるのがコツ。
カビが生えていないか時々チェック。
土用干し
さんさんと降り注ぐ太陽の日差しをお借りして梅干しの最後の仕上げ。
梅雨明け後、晴天が3日続く日を選び天日で梅を干す作業。
強い紫外線には殺菌作用もあり、梅干しの水分が飛ぶことでも長期保存が可能になります。
色も鮮やかになり、食感も柔らかになります。
ちなみに土用干しをしない梅は「梅漬け」と呼ばれます。
梅雨明けが早い場合もあります。
本漬け後すぐなんて年も。(2022年の梅雨明け、早すぎ!)
この場合は、本漬けしてから最低2週間は待ちます。
梅干し作りの材料について
梅干し作りの材料をチェック。
梅、焼酎(ホワイトリカー)、塩、赤紫蘇
梅干しに使う梅について
梅は黄色く色づいて香りのある熟した梅を使います。
フルーティーな香りがします。
青みがかった梅を使うと梅干しが若干固い仕上がりになります。
以前そういう梅で作ったとき。
果肉がしっかり固めで食感はイマイチ。
色も鮮やかではなかったです。
それでも味はわりと普通でしたが。
梅の熟し具合が足りないと、梅酢も上がりにくくなります。
梅にまだ青みが残っている場合は、2日ほど室温に出して追熟させます。(袋から出しておく)
でも初めからちょうどいい熟し具合の梅を買うのがおすすめです。
追熟は意外と難しいんですよ。
梅が古くなっただけ、そんな感じになることも。
熟れすぎて柔らかくブヨブヨした梅も梅干し作りには不可と言うか難しいです。
熟しすぎた梅を使うと下漬けの時に潰れて梅酢が濁ることがあります。
大きさは小さい梅干しが作りたいなら小梅を。
(お弁当に使いやすいです。)
立派な梅干しを目指すなら大きい梅を。
なるべく傷、傷みのない梅を用意します。
梅に慣れていらっしゃる方なら、ちょっとイマイチな梅でも作れないことはないです。
- はん点のある梅(茶色いポツポツ)
- 軽い傷の梅
- 一部に透明感が出たかんじの梅(ぷよっとしてもOK)
はん点のある梅は最近による梅の病気(人体には影響なし)で漬けても大丈夫
傷は表面に小さい傷くらいならOK(深い傷、えぐれた傷はNG)
はん点や傷は下漬け段階では消えずに目立ちます。
赤紫蘇でつければ、だいぶ目立たなくなります。(自分の家で食べる分にはOK)
これだけはやめておいた方がいい梅
- 腐った梅(匂いもおかしい)
- カビの梅
- ブヨブヨ柔らかい梅(ジュクジュクした梅、見るからに腐ってそうな梅)
- つぶれた梅
未熟な青い梅も梅干しにはむきません。
梅干し用の梅は、その年購入した中で一番きれいな梅をより分けて作ってます。
(梅の銘柄は毎回適当です、たぶん地物
ちょっと前まで近所の梅林の梅を購入してました。
今は梅林に住宅が立ち並んでます。
にぎやかになって、うれしい気持ちと少し寂しい気持ち。
梅の花が咲く頃、梅の精がいそうなほどのいい香りがしていました。
傷の梅は、梅のしょうゆ漬けにしてます。
傷や傷んだ部分を取り除いて作ります。(梅干しの場合、カットしたものは使わない)
柔らかい梅は梅ジャムに。
上のようにカビが生えたもの、潰れて腐ったものは捨てます。
熟れた梅はアク抜きは不要です。
梅干しに使う塩について
塩はにがりを含んだしっとりしたあら塩がおすすめ。
梅酢の上りが精製塩に比べ早めになります。
梅干しをつける塩分、昔は20%くらいのものが多かったようです。
もっと古いと25%も。
塩分の割合が高いほどカビが生えにくくなります。
塩を減らすほどカビは生えやすくなります。
昔の人の知恵ですね。
ホワイトリカー
果実酒用のホワイトリカー(焼酎)を用意します。
焼酎は下漬けする際に使います。
焼酎を使うと梅に塩がなじみやすくなります。
梅にカビが生えるのを防ぐ働きがあります。
赤紫蘇について
赤紫蘇は色が濃い赤紫色、縮れたものを選びます。
緑がかった色だと赤い色がきれいにでません。
赤紫蘇の束は、束がよく多い物、少なめのものとバラツキがあります。
加える赤紫蘇の量、色を濃く赤くしたいときは多めに加えるときれいになります。
季節ものなので売切れの場合もあります。
季節になるとスーパー等の初夏の漬物作りコーナーに並ぶんですよね。
産直コーナーや産直市に行くと、農家さんの赤紫蘇が買えます。
結構束がいい。
赤紫蘇は家で育てるのも割と簡単。
次の年はこぼれ種で芽が出ます。
でも早めに育てないと間に合いません。(間に合ったためしがない)
紫蘇が見つからない時は、市販のもみ赤紫蘇のパックを使ってます。
(最近はもっぱらこれ)
パッケージに梅がどのくらい漬けられるか書いてあります。
漬けたものを見ると、商品によって微妙に漬け具合(色)が違ってます。
ちなみに生の赤紫蘇がたくさんあるなら、紫蘇ジュース作りもおすすめです。
色鮮やか、夏のヘルシー赤紫蘇ドリンクを手作りします。
赤紫蘇を下漬けした梅に加えるタイミング。
下漬け後、なるべく早く入れて本漬けしたほうがカビの心配が減ります。
重しがいらなくなるので、梅がふっくらとします。
(柔らかい梅は特につぶれやすいので重しをしない)
梅干し作りの道具について
下準備
- 竹串(ヘタを取る)
- はかり
- 計量カップ
- ザル(水を切る)
- ボウル
- キッチンペーパー
手に傷のある場合は絶対に「使い捨てのキッチン用手袋」を
「キッチンペーパー」(キッチンタオル)は洗った梅の水気をふくときに使います。
布巾でも。
「大きめのボウル」は梅を入れたり紫蘇を入れたりに使います。
洗い桶でもOK。
漬ける際に使う容器と重し
「漬物容器」は、下漬け、本漬けで使います。
下漬けと本漬けで違う容器を使っても構いません。
本漬けでは赤紫蘇が入るので色移りの心配のない容器を選びます。
下漬けに使う容器は、広口のものを。
口が狭いと重しを入れるのに苦労します。
漬物器(卓上漬物器)でも漬けてます。
重しや落し蓋を別に用意しなくていいので楽です。
梅干しを漬ける容器サイズの目安
梅の分量の1.5倍~2倍ちょっとまで。
例えば梅2キロで4リットル
口の広いもの、塩分、酸に強いものを用意します。
ガラス、ホーロー製のもの、プラスティック製の漬物容器など。
新たに購入するなら、フタつきが便利。
プラスティック製のものは、本漬けになればガラス製の容器等に移動させます。
袋で漬ける場合
梅が1キロくらいなら、ジッパー付きの保存袋(ジップロック等)でも十分です。
空気を抜いて封をすれば、圧がかかり重しなしでも作れるそうです。
(今度試してみます)
漬物用の丈夫なビニール袋もホームセンターにあります。
(袋に入れた後は空気を抜いて口を縛り、漏れ防止に容器に入れたり、受け皿を敷く)
重し
梅を下漬けする際に使います。
梅の重さの1.5~2倍の重さの重し
重しをすると梅酢が早くあがります。
梅酢が早く上がり梅が梅酢につかることで、カビ防止になります。
1キロの重し2個です。
上下に凹凸があり重ねることができます。
梅酢が上がれば重しは軽くします。
基本早く梅酢を出したいので、はじめは重めに。
様子を見て、軽くしていきます。
梅が柔らかい場合は、梅をつぶさないように、少し軽めを心がけてます。
「漬物用の重し」お持ちでしょうか?
昔のおうちには漬物用の重しが転がっていたのでしょうが、最近は少なくなりました。
スーパーでも梅干しの季節くらいにしかみかけません。
ホームセンターでは一年中漬物コーナーの定番商品にあります。
わざわざ買うのも面倒なので、別のもので代用可能です。
重い石
または園芸用品売り場に置いてある小石達。
きれいに洗って乾燥させ、ビニール袋に入れて使います。
お米や砂糖、塩等も使えます。
水を入れたペットボトル
1リットルのペットボトル1本が1キロです。
(ペットボトルの場合背が高くて安定性がないので倒さないように注意)
もっと大きいサイズのペットボトルもあります。(焼酎のボトルみたいな)
「落としブタ」(押し蓋)
平らな皿を裏返して代用できます。
酸に弱いアルミ製のものなどは不可。(高級なお皿、薄いお皿もやめたほうが)
容器に入るサイズで、なるべく大きめの方が梅に均一に重しがかけられます。
「盆ザル」(平らで大きいザル)
土用干しの際に使います。
他にも干し野菜作りに活用してます。
どくだみ茶作りでも活躍。
大きいものがなければ数個用意。
梅の下ごしらえのポイント
使用する道具・容器は殺菌します。
瓶が大きくて、煮沸消毒できないときは?
食品用のアルコールやホワイトリカーで消毒します。
マジカルキッチン料理のTips
食品用の除菌アルコールスプレー
業務スーパーで購入。
容器や道具の除菌に使えます。
アルコールでの殺菌方法
- 食品用のアルコール、ホワイトリカーをスプレー
- またはキッチンペーパーに含ませてふいてもOK
- 容器に少量入れてフタをして上下に振りアルコールをいきわたらせて消毒する方法も
梅は熟した黄梅を使うと失敗しにくくなります。
傷んだもの、かびたものは取り除くこと。
水で洗う際、黄梅は柔らかいので優しく洗います。
水気をふくのは、清潔な布巾やキッチンペーパーで。
水気が残っているとカビの原因になります。
梅の水分をキッチンペーパーでふき取ります。
竹串で梅のヘタをとります。
ヘタを取ってからは水につけたり洗ったりはしません。
ヘタに水分が入るとカビやすくなるからです。
梅の下漬けのポイント
梅の下漬けは基本的に、梅に塩をまぶして重しをして。
落としブタの上まで梅酢が上がってくるまでです。
その次の作業は赤紫蘇の下ごしらえ。
その次は本漬け、下ごしらえした赤紫蘇を加えます。
赤紫蘇を加えずに漬ける方法もあります。
この場合は赤紫蘇の下ごしらえ、本漬けを省いて土用干しへ。
梅の下漬けのやり方
まず大きめのボウルか漬物容器に梅、焼酎を加えて全体に焼酎をまぶします。
焼酎をまぶすことで水分で塩が梅にまぶさりやすくなります。
また殺菌効果もあります。
次に、下漬け用の容器に塩をふり、梅を入れ塩を加え、交互に入れ、一番上が塩になるようにします。(上に振る塩の量を多めにする)
容器をあおったりゆすって塩が全体にまぶさるようにします。
容器のあおり方
上下に動かして、梅が返されて、全体に塩がいきわたるようにします。
あおるのが難しければ使い捨てのキッチン用の手袋をして全体を混ぜます。
最後に重しをします。(梅酢が早く上がるように)
落としブタをおき、梅の重さの約1.5~2倍の重しをのせます。
(柔らかい梅の場合は、梅をつぶさないように軽めに)
容器の口が広くないと落し蓋が入らない!(苦労したことあります)
重しは様子を見て梅酢が順調なら、次の日からでも徐々に軽くしてOK
容器の上から新聞紙や包装紙を覆いかぶせ、ゴムかひもで周りを縛っておきます。
紙袋をかぶせてもOK
水分(梅酢)が上がってくるまで冷暗所で3~5日置きます。
(日の当たらない台所の片隅あたりでOK)
塩が溶けて梅から水分が出てきます。
これを白梅酢と言います。
早ければ翌日から梅酢が上がります。
梅酢が落としブタの上まで上がれば重しを半量から1/4に軽くします。
漬けている間、ずっと重い重しをのせていると梅がつぶれやすくなります。
出来れば早めに軽くしたり、取り除いた方がふっくらした梅に仕上がります。
梅酢が順調に出ているなら、次の日からでも徐々に軽くしてOK
2キロを1キロ(半分にするのが)基本ですが。
柔らかい梅の時は、1/4にしたり、早めに重しを取り外したりしています。
一日たって梅酢が出てきたところです。
3日後梅酢が落し蓋の上まで上がりました。
梅が空気に触れるとカビやすくなります。
必ず梅は梅酢に漬かった状態に。
落とし蓋はなるべく全体を覆えるものを。
重しはビニール袋に入れて使ってます。
容器にフタが出来れば蓋をして、容器を紙で覆います。
梅酢は徐々に落し蓋の上まで上がっていきます。
赤紫蘇の下ごしらえがすむまで冷暗所で保存します。
時々カビが生えていないかチェックします。
梅仕事の時期は梅雨の時期、この時期はホント、じめじめカビの季節ですよね。
カビを生やさないことが梅仕事の肝です。
もしカビが生えた場合。
カビを取り除いてから、梅酢を煮沸し、梅を1個ずつ焼酎で洗う方法もあります。
梅酢が上がらない4つの原因
5日過ぎても梅酢が上がらない時はチェック。
- 塩分の量が控えめ過ぎた。
- 塩が溶け残っている。
- 梅が熟していなかった場合
- 重しが軽い
塩が溶けていない場合は、重しを外して容器をあおったりゆすって塩を溶かすようにします。
梅が熟していなかった場合も、梅酢が上がりにくくなります。
梅が固いので水分が出にくいのです。
重しを少し足して様子を見ます。
水分を足す方法。
ホワイトリカーを足して様子をみます。
それでも、梅酢が出ない場合は市販の梅酢を足すことでも対処できます。
赤紫蘇の下ごしらえについて詳しく
赤紫蘇が出回る6月中旬~7月上旬頃
ここでは赤紫蘇を塩でもんでアクを出す作業をします。
詳しく説明した記事あります。
梅2キロ分の赤紫蘇下ごしらえ、材料とやり方
- 赤紫蘇の葉 ・・・正味約280g(2~3束)
- 塩(紫蘇のあく抜き用、赤紫蘇の重量の10%) ・・・大さじ2(約30g)
- 白梅酢 ・・・2/3カップ
赤紫蘇は葉を1枚ずつ摘み取ります。
太い茎は入れないようにします。
紫蘇は汚れがついているので大きなボウルで水を何回か変えて洗います。
ボウルの底に汚れがたまるので、ボウルも洗います。
ザルにあげ、さらに盆ざるに広げ水けを切ります。
赤紫蘇の下ごしらえ作業は、塩を半分ずつ2回に分けて作業します。
1回目、赤紫蘇に塩の半量をしっかりと揉みこみます。
調理用の手袋をしたりアルコール消毒をした手で作業。
赤紫蘇から出たアクの液をきつく絞ります。
何個かに分けて丸め液(灰汁)を絞って捨てます。
2回目の作業。
丸めた赤紫蘇をほぐし、残りの塩をもみこみ、同じように作業します。
水気があるとカビの原因になるのでアクは、しっかり絞って丸めます。
出てきたアクの液は捨てます。
おにぎり二個分くらいの塊ができて、赤紫蘇の下ごしらえ完了。
梅が2キロ以下でも同じように作ります。
きれいなボウルに下ごしらえした紫蘇を入れ梅から出てきた白梅酢を分量回しかけます。
菜箸で紫蘇をほぐします。
きれいな色が出ます。
この汁と紫蘇を本漬けに使います。
梅干し作り、赤紫蘇を加えない梅干しもあります。「白梅干し」
それならなぜ赤紫蘇を加えるのか?
梅干しの色をより赤くする着色と紫蘇の香りを加えるという目的があります。
加える赤紫蘇の量、色を濃く赤くしたいときは多めに加えるときれいになります。
漬け終わった赤紫蘇でふりかけ。
乾燥させ細かくして、赤紫蘇ふりかけを作ることができます。
あの、ゆかりふりかけです。
梅の本漬けのポイント
梅酢が上がった梅に下ごしらえした赤紫蘇を加えて土用干しまで漬けておくのが本漬けです。
赤紫蘇は汁ごと加えて梅を覆うように広げます。
白かった梅酢が赤紫蘇によって赤い赤梅酢になります。
赤い色を満遍なくいきわたらせるのがコツ。
カビが生えていないか時々チェックします。
梅酢が上がればなるべく早めに紫蘇を入れたほうがカビの心配が減ります。
赤紫蘇を加えたら陶器製の皿などをひっくり返し落としブタをします。
容器のフタをして冷暗所で保存。
このとき皿が小さいと空気に触れる部分が大きくなるので注意。
梅酢が十分あって梅がひたっていれば重しなしでOK
特に柔らかい梅は重しをするとつぶれたり皮が破けます。
土用干しとは
土用干しとは
梅雨明け後晴天が3日続く日を選んで天日で梅を干す作業。
夏の土用の時期は?
7月下旬から8月上旬。
立秋前ごろの期間です。
立秋が過ぎても晴天でカラッとしていればOK。
夏の土用の頃は1年で最も日差しが強く、雨が降らず天候が安定した時期です。
(最近の気候では天気が不安定な年もありますが)
土用干しすることで、梅干しの余分な水分が蒸発します。
色が鮮やかになり、ふっくらと柔らかに。
日光に当てることで保存性が高まります。
梅干しを干す場所は?
風通しの良い日の当たる場所で干します
小梅の場合は早めに干しあがるので2日過ぎたら注意します。
1日目、午前中。
漬けてある容器から菜箸で1粒ずつ盆ザルに取り出します。
重ならないように梅を並べます。
食品用の手袋で作業しても楽でした。
赤紫蘇はボウルを下に置いたザルに取りだします。
木べらで押して汁気を絞り、盆ザルに菜箸で固まりを広げて干します。
(広げた方が早く乾く)
この作業は室内で済ませてます。
梅、紫蘇を並べた盆ザルを外に干します。
ザルにひもを通して物干しざお等につるして干すと便利。
盆ザルは天然素材の平らなザルです。
(試したことはないのですが、金属製だとくっつきやすいそうです)
梅と紫蘇を1日1、2回裏返すとムラなく乾きます。
干し始めは特にくっつきやすいので、様子をみて適宜裏返します。
夕方には取り込みます。(梅干しも紫蘇も)
3時過ぎまで干せば十分。
2日目も同じように干します。
3日目最終日は梅酢の入った瓶も日当たりのいい場所に干します。
梅干しの干し具合がよければ早めに取り込んでもOK
まだのようなら、次の日も干します。
3日3晩、夜露にあてて干す。
昼も夜もという干しかたもあります。
昔ながらの干し方では、そうだったようで。
昼と夜の気温差が梅干しを柔らかくおいしくするそうです。
でも近年の気候では昼と夜の温度差も昔ほどなく。
急な雨等、天候の不安定さも心配なので取り込んでます。
ザルがなければ、小さめのすだれを活用しても。
下にカゴや箱などを置いて下に隙間を作った上に梅干しを並べます。
干し過ぎるのもイマイチ!
梅干しがカリカリになる。
ザルにくっついてしまう場合もあります。
梅干しが破れたら場合、破れた梅だけ別容器にします。
土用干しの間、もし天気が続かない場合は?
一度中断します。
曇って湿気の多い日、風が強い日も土用干しは中断。
一度梅酢に戻して晴天の日を待って再開します。
トータルで3,4日干せれば大丈夫です。
土用干後
干した赤紫蘇です。
土用干しをしない梅干しについて
土用干しを省くタイプの梅干しもあります。
こちらは干さないので、「梅漬け」と呼ばれます。
昔、家の梅干しがこのタイプでした。
皮が厚めでしっかりと固い食感、色も若干悪いですが。
酸っぱくてご飯がすすむ梅干しらしさは梅干しと同じです。
土用干し後の梅干しの取り込みと保存
梅の表面にしわが寄って白っぽくなれば取り込みます。
白っぽくならない場合もあります。
ちなみに、この白っぽくなったものはカビではありません。
梅干しの塩分が結晶化したものです。
最終日は梅酢も日に当てます。
最終日、梅酢の入った容器にラップをかけて天日にあてます。
梅干しも梅酢も温かいうちに室内に取り込み最後の作業にとりかかります。
天日に当てた梅と梅酢が温かいうちに清潔な菜箸で容器の中に梅を戻します。
干した赤紫蘇も戻します。
容器を傾けて梅酢を全体に行き渡らせます。
落し蓋をかぶせ、フタをして冷暗所で保存します。
(落し蓋はしてもしなくても)
ふりかけを作る場合
紫蘇は戻さず、カラカラに乾燥したまま、ふりかけに。
保存中に梅に対して梅酢が減っていても大丈夫です。
梅酢と梅干しを別々に保存することもできます。
(梅酢は瓶に入れて保存)
食べる用を小さめの保存容器に移し替える場合
半年~1年してから保存容器に移し替えます。
保存容器に梅干しを入れ梅酢を少し回しかけ冷蔵庫か冷暗所で保存します。
とりわけに使用する菜箸は乾いて清潔なものを。
余った赤梅酢はビンに入れて保存、料理に活用できます。
作った梅酢と梅干しの活用方法
梅酢は酢の物、ドレッシング、漬物作りに活用できます。
生姜と赤梅酢で自家製紅しょうが作れます。
新生姜を使って赤梅酢に漬けこんで作ります。
赤色濃く鮮やかに。夏の上級薬味。
梅干しを使った料理いろいろ、塩気と酸味をいかして料理に。
相性のいい薬味は大葉。お肉や魚と合わせて肉巻きやフライに。
食欲の失せがちな夏のご飯ものにも。
食欲の失せがちな時期にきく、梅干しの混ぜご飯。