寒天について
水ようかん、みつ豆、牛乳かんなどの和風のお菓子に使うイメージの強い寒天。
洋風デザートや料理にも活用できます。
ここでは寒天の溶かし方、ゼラチンとの違い。
上手に固めるためのポイントなど紹介します。
寒天の性質を知って寒天お菓子・料理をマスターしましょう。
寒天の成分・原料
寒天はほどんどカロリーがない食品で、ダイエットの強い味方。
原料はテングサという海藻です。
カルシウムや鉄分、食物繊維などが含まれています。
寒天の種類
粉寒天、棒寒天、糸寒天があります。
粉寒天は粉末状の寒天。
水で戻す手間がなく、手軽に使うことができます。
棒寒天または角寒天は、洗ってから水に戻して使います。
1本約8g、粉寒天4g分になります。
糸寒天は、細いひも状の寒天。水洗いして水に戻して使います。
サラダや酢の物の具に使われることも多いです。
寒天を使うポイント
温めた寒天液に冷たい液体を一気に加えると温度が下がって寒天が部分的に固まり、均一にならないことがあります。
ジュースなどを寒天液に加える場合は、火にかけながら加えるか
ジュースを温めてから加えます。
寒天は酸に弱く、レモン汁、梅、酢、酸の強い果物を加えると固まる力が弱くなります。
酸が強いものを加えたいときは、火を止めて粗熱がとれた寒天液に加えます。
その性質を利用して柔らかめに固めたいときに使用したりも。
粉寒天の使い方
鍋に水と粉寒天を入れて時々混ぜながら沸騰させます。
このとき、湯に粉寒天を入れると寒天がダマになります。
水に粉寒天を入れるようにします。
沸騰後火を弱めてさらに1~2分沸騰させて寒天を煮溶かします。
寒天とゼラチンの違い
寒天、ゼラチンどちらも固めてデザートが作れます。
似ているけれど、違う点も多い両者の特徴を見てみましょう。
寒天は植物性、ゼラチンは動物性
まず原料が違います。
寒天はテングサという海藻から作られ、ゼラチンは動物の骨、皮などたんぱく質から作られます。
最近では魚由来のゼラチンもあります。
寒天・ゼラチン食感の違い
寒天は基本的にザクザクした歯切れのいい食感。
ゼラチンはプルンとなめらかな食感が特徴です。
寒天、ゼラチンとも、水の量を調節することで食感をコントロールすることができます。
固めに固めたり、ゆるゆると固めたり、お好みの固め具合が楽しめます。
水の量で変える寒天の食感の違い
- 粉寒天2gに水250~300mlで普通の固めの食感。
- 粉寒天2gに水350~400mlでぷるっと柔らかめ食感。
- 粉寒天1gに水250ml~300mlでゆるゆるっと柔らか食感。
上は目安です、使用する寒天のメーカーによってかわってきます。
1番目は昔ながらの寒天。
2番目はジュースなどを固めてデザートに。
3番目はジュレ風デザートやドレッシングに。
固まり始める温度の違い
ゼラチンは冷やさないと固まりませんが、寒天は35℃から40℃で固まり始めます。
つまり寒天は固まるのが早く、室温で固まります。
ゼラチンはトロピカルフルーツが苦手
ゼラチンはたんぱく質を分解する酵素を持つ、生のパイナップル、しょうが、キウイなどを使うと固まらなくなります。
トロピカルフルーツを使うときは要注意。
これらを使うときは、煮てから使うようにします。
缶詰のパイナップルなどはそのままで大丈夫です。
上に書いたように寒天は酸味のあるものを固めるのが苦手です。