材料
- 伊予柑 ・・・900g
- 砂糖 ・・・450g
- 水 ・・・ひたひたの水(果汁含む)
作り方
- (皮を切る、さらす)伊予柑は洗って、縦に4等分に切り、皮と果肉を分けます。皮はヘタを取りなるべく薄めの細切りにしながら、すぐにボウルの冷水に入れ水にさらします。 2,3回水をかえてその都度揉み洗いします。 その後2時間程度水につけ、皮をかじってみて苦味がきつくなくなるまで水にさらします。
- 果肉を袋から出します。(袋は使わない)果肉は種をとり、軽く絞って果汁を取ります。
- (皮、果汁を鍋に入れる)水けを切った皮を鍋に入れ、果汁、水を加えます。(果汁、水あわせてひたひたになるように)30分程度置きます。
- (皮を煮る)鍋を中火にかけ煮立ったら木べらで時々混ぜ、皮が柔らかくなるまで煮ます。 (以後アクが出たらアクを取る)
- (砂糖を加えて煮る)砂糖の1/3を加え溶かしながら10分程度煮ます。残りの砂糖の1/2と果肉を加えて煮ます。最後の砂糖を加え、とろみがつくまで煮ます。
- (ビンに詰める)熱いうちに殺菌した瓶に詰めて冷暗所で保存します。1週間程度で食べきるなら清潔な保存瓶に入れて冷蔵庫で保存。
キッチンメモ
甘くて色の濃い柑橘、伊予柑を使ったマーマレードです。
さわやかな香りの甘いコクのあるマーマレードになります。
マーマレードらしいほろ苦さも。
もし伊予柑の中身は食べちゃったけど、皮を取っておいたなんて場合。
皮の割合が多めでも作れます。
その分果汁が少なくなるので、加える水分を足して作ってください。
酸っぱい伊予柑や味が薄いものでもおいしく作れます。
伊予柑マーマレードの砂糖の割合
伊予柑マーマレードジャムの砂糖の割合は伊予柑に対して50%
保存を考えないなら、もう少し砂糖の割合を減らしても大丈夫です。
(砂糖を減らすと保存性が悪くなるため)
伊予柑は、皮が柔らかくなるのも比較的早く。
トロミもつきやすいタイプのマーマレードです。
作りやすい方ですが、金柑やシークヮーサーに比べると。
3つほど手間がかかります。
マーマレード作りらしい手間と言えなくもないなので、がんばります。
作った伊予柑マーマレードは、料理や菓子作りにも使えます。
マーマレードの活用法あれこれも紹介していきます。
出来上がったマーマレードの保存について。
(詳しくはページの下の方にて)
熱湯消毒した瓶にきちんと詰めれば、一年室温で保存できます。
詳しくは一番下のジャムの保存についてを参考に。
1週間程度で食べきる場合は、清潔な瓶に詰めて冷蔵庫で保存します。
マジカルキッチン季節の特集
秋冬から春も保存食作りは結構忙しいですね。
柑橘類が出回る季節、マーマレードやピール作りが楽しみです。
マジカルキッチンお菓子レシピ
伊予柑の皮で作ったピールも人気。
味が濃く華やかな香りに仕上がります。
こちらも保存食になります。
皮をゆでこぼしてから砂糖でコトコト煮ていきます。
冷凍保存しておくと、パンやお菓子作りに手軽に使えます。
オレンジピール入りのスコーンもおすすめ。
伊予柑マーマーマレードの作り方を写真で説明
伊予柑です。
皮も果肉もすべて使ってマーマレードにします。
袋は固いので使いません。
伊予柑はしっかりと洗って、縦に四等分に切って、実と皮をわけます。
ヘタも切り落とします。
ボウルにたっぷりと水を入れておきます。
皮を千切りにし、切った端から水につけます。
皮をなるべく薄い千切りにする作業。
これが一番マーマレード作りの中で、面倒かもしれません。
実を袋から取り出しました。種もとります。
鍋に皮を入れます。
果汁と水、皮を鍋で柔らかく煮ます。
さらにとろみがつくまで煮詰めます。
冷めるととろみはきつくなります。
ちょうどいいとろみになる前に火を止めます。
煮沸消毒した瓶に詰めてフタをして逆さまにして冷まします。
伊予柑について
伊予柑の旬は1月から3月。
ちょうど受験シーズンと重なるので、「伊予柑=いい予感」
と、受験生のお守りフルーツとなっています。
原産地は日本の山口県、明治時代に発見されました。
その後愛媛県(当時は伊予の国)で栽培が盛んになった柑橘です。
最近では他の高級柑橘への転換も進み、栽培量は以前より減ってきています。
伊予柑は、甘くて果汁が多い柑橘です。
色は濃いオレンジ色。
手でむくことができる皮の柔さです。
果肉も甘夏やはっさくよりも柔らかいのが特徴。
皮をむくとパッとさわやかな香りが広がります。
晩柑系が和を感じる繊細で大人っぽく控えめな香りや味だとすると。
伊予柑はオレンジ系で、わかりやすく華やか。
柑橘らしい香りや味と表現できます。
もちろんどちらも爽やかな味と香りです。
伊予柑は甘いのですが、酸味もあります。
最近の柑橘の品種では、酸味がすごく少ないものが出ています。
一方甘さは十分甘い。
それに対して伊予柑は、
さっぱりしたほどよい甘さと酸味。
バランスのとれた甘みと酸味です。
選ぶときは、皮の色が濃く鮮やかでハリとツヤがあるもの。
手に取った時重たいと感じるものを選びます。
マジカルキッチン伊予柑レシピ
皮はすりおろしてケーキに加えるといい香り。
柑橘の甘酸っぱさと香りが堪能できる伊予柑マーマレード
食べ終わった皮でもう1品、絶品さわやか柑橘ピール。
伊予柑の香りがフレッシュなシフォンケーキ。
伊予柑が旬の時期だけの贅沢、伊予柑のおからケーキ。
伊予柑の香りがたまらない、フレッシュなゼリー。
おから入りのふんわりマフィンは伊予柑風味。
伊予柑香るパウンドケーキ、春が待ち遠しくなる香り。
伊予柑ジャムのポイント
伊予柑のマーマレード作り、伊予柑は皮のワタの部分の苦みはそれほど強くありません。
またワタ部分も柔らかいので煮る時間も比較的早めです。
袋部分は固いので使いません。
皮の苦みはそれほど強くはありませんが、苦味を抜く作業は必要になります。
伊予柑マーマレードの苦み抜き。
千切りにした皮を揉み洗い、水にさらす作業を何度か行うことで苦味を抜いています。
もし苦味が強そう、苦味をできるだけ薄くしたい場合、水にさらす時間を長めにしてください。(何度か水を替えてもみ洗いする)
マーマレードとほろ苦さ
苦味は皮を水にさらしたり、ゆでこぼすこと(ゆでる)で薄くなります。
水にさらす回数や、ゆでこぼしの回数で調整。
回数を増やすほど苦味が薄くなります。
また、千切りにした皮の厚さによっても苦味の感じ方は変わります。
薄めに切るほどほろ苦さが薄めに感じられ、厚めだと薄めの時よりも強く感じます。
マーマレードの苦味の抜き加減はお好みです。
苦いマーマレードは食べれたものではないけれど。
ある程度のほろ苦さが自家製マーマレードのおいしさでもあります。
伊予柑マーマレード他マーマレードの使い道
マーマレードジャム、パンに塗るだけじゃもったいない。
料理やお菓子作りにもっと活用してみます。
金柑の甘露煮を刻んでも同じように使えます。
甘辛醤油味との相性がいいので、照り焼き風な鶏料理肉料理に使いやすいです。
お砂糖やみりんのかわりに使う感覚で。
にんにくを加えたタレとマーマレードも合います。
マーマレードを料理の隠し味に使うと。
甘み、酸味、フルーティーな味わい、コクをプラスすることができます。
隠し味的に使う時は、皮を刻んでわからなくするのがおすすめです。
お菓子作り活用するなら、マフィン、シフォンケーキ、パウンドケーキ等の焼き菓子がおすすめ。
天板やバットで焼くケーキもいいですよ。
おからケーキに加えると、おからケーキがグレードアップ。
オレンジ系とチョコは相性がいいので。
刻んだチョコとマーマレードジャムの焼き菓子も気に入っています。
簡単に使い切ってしまいたいなら。
マーマレードを使った飲み物で消費。
ミキサーに牛乳や豆乳、ヨーグルトを加え、マーマレードを入れてなめらかになるまで混ぜれば、ラッシー風ドリンク完成。
マジカルキッチン料理お菓子のTips
食べきれないジャム、マーマレード、料理にお菓子に大活用。料理は隠し味に、焼き菓子、デザートに。
ジャムを作る時の注意点
季節の果物を使った自家製のジャム作り。
フルーティーなジャムは、パンやヨーグルトに大活躍。
ここでは知っておきたいジャム作りの基本を書きました。
使用する道具、火加減。
使用する果物についてなどです。
ジャム作りの鍋について
酸があるので、鍋はステンレス製やホーロー、銅製などを使います。
鉄、アルミ製の鍋はさけます。
鍋底が厚いタイプの方が、焦げ付き防止になります。
以前ルクルーゼの鍋で、色の濃い果物を使ってジャムを作った時のこと。
しばらく置いた後、色がついて落ちにくく大変でした。
使い終わった鍋はすぐに洗うようにします。
圧力鍋でのジャム作りもおすすめです。
圧力をかけ、柔らかく煮あがります。
加圧後は加圧なしで、煮詰めます。
りんごのさわやかさと優しさと可愛らしさをビンに詰めて。
火加減、出来上がりの見極めについて
火加減は強めの中火が基本、なるべく短い時間で煮あげるようにします。
ジャムのとろみは、冷めるとかたくなります。
ちょうどいいと思う前でとめること。
ちょうどいい加減まで煮詰めてしまうと冷めたとき固すぎる仕上がりに。
特に梅、柚子、金柑ジャムは、冷めたときとろみが濃厚です。
なので、火を止める際は、気持ちいつもよりゆるめで大丈夫です。
自家製梅ジャムのコツを紹介します。
煮詰め終わりの確認方法
ジャム作りで、火を止めるタイミングって迷いますよね。
十分なトロミがついたかどうかのチェック法がいくつかります。
その1、スプーンにすくって小皿(冷やしておく)に取り、冷蔵庫で少し冷やします。
皿を傾け、スーッと流れるようなら煮詰め不足、少し流れて止まれば煮詰め具合OKです。
火から下ろして瓶に詰めます。
ゆるい場合はもう少し煮詰めます。
その2、ジャムのコップテスト
透明なグラスを用意。
冷水を入れ、ジャムを1滴落として確認
水に落ちる様子でトロミ具合が分かります。
上の方でパッと散り散りになれば、煮詰め不足
ゆらゆらとゼリー状のものが底に沈めばちょうどいいです。
ジャムに加える砂糖について
グラニュー糖を使用するとすっきりした甘さのジャムになります。
が、上白糖でも構いません。
果実の風味をストレートに味わいたい時にもグラニュー糖、上白糖がおすすめです。
蜂蜜、きび砂糖などでも作ることができます。
蜂蜜等の風味のついたジャムになります。
砂糖はジャムに甘味をつける他、とろみをつける作用があります。
とろみを強く出したい場合は砂糖の割合を多めにします。
また砂糖にはジャムの日持ちをよくする役割も。
日持ちするジャムを作りたい場合は、ジャムに加える砂糖を割合を多めにします。
果物について
ジャム作りに向いている果物は、未熟すぎず、熟しすぎていない果物。
新鮮なものを選びます。新鮮な果物はジャムにとろみを付けるペクチンが多く含まれます。
果物の色を活かしたジャムを作りたいとき、たとえばいちご、りんごなど。
いちごは小さめ赤の濃いイチゴが向いています。
リンゴの皮の色を活かしたピンクのジャムなら。
りんごは赤い色が濃いリンゴを選びます。
ジャム作りに加えるレモンについて
手作りジャムによくレモン汁を加えることがあります。このレモン汁は、市販のレモン果汁のビン詰のものを使っても構いません。
甘さにレモンの酸味を加えることで、味にさわやかさもプラスされます。
入れ過ぎるとレモンの風味が強くなりすぎるのでほどほどに。
また酸の少ない果物にレモン汁を加えることで、ペクチンがとろみをつけるのを補う作用があります。
レモン汁の他クエン酸が使われることも多いです。
ジャムの保存法
せっかく作ったジャム、カビや傷ませることなく、上手に保存して楽しみたい。
ここではジャムの保存法、特に煮沸消毒したビンに詰める方法を詳しく紹介します。
ジャムの長期の保存法には主に3つの方法があります。
- 簡単な瓶詰めの方法
- 本格的な脱気殺菌
- 冷凍保存
どの方法で保存しても、一度口をあけると、日持ちしません。
まず容器のサイズです。
「食べきりしやすい小さめ」を選ぶのがおすすめです。
口をあけたら冷蔵庫で保存し早めに食べきります。
ジャムをすくうスプーンも乾いた清潔なものを。
自家製ジャム、1週間程度で食べきる場合。
清潔で乾いたビンに入れ、冷蔵庫保存でOK
ジャムの冷凍保存
手軽に保存できる方法です。
ジッパーつきの冷凍保存袋に入れ空気を抜き平たくして冷凍庫へ。
ジャムは冷凍してもカチカチに凍りません。
凍ったまま瓶にうつしかえ、その後は冷蔵庫で保存。
脱気保存の方法
脱気殺菌での保存。
瓶の中を真空にすることにより、より長く保存できる本格的な方法です。
煮沸した瓶にジャムを瓶に8分目まで詰めた後、瓶ごと鍋で煮沸します。
簡単な瓶詰めで保存
きちんとした手順で瓶に保存すれば、室温で1年ほど保存が可能です。
(糖度や保存状態による)
ビンや道具の煮沸消毒が必要
煮沸消毒した熱いビンに熱いジャムを詰めるのがポイントです。
ビン詰め保存の詳しい方法について
必要な容器、道具、煮沸消毒について、ビンにジャムを詰める方法について写真で詳しく説明します。
瓶詰め用の瓶について
広口の瓶を用意。
ガラス瓶はヒビ、欠けのないものを。
フタもチェック。
フタがきっちり締まって密閉されるタイプを選びます。
空き瓶も再利用できます。
ただ空き瓶は、フタがきっちり閉まらない場合があるので事前に確認
にんにく、らっきょうで臭う瓶はパス。
新品の瓶は、ホームセンターでも購入できます。
気をつける点、実際に使って分かった点など取り上げます。
煮沸消毒に使う道具について
鍋からビンを取り出す際、菜箸やトングを使います。
取り出したビンを乾したり置くためにキッチンペーパー、布巾が必要です。
マジカルキッチンお菓子、料理のTips今回は保存食や常備菜、ジャム、シロップ等を保存する注意点。煮沸消毒、アルコールでの殺菌について
煮沸消毒
よく洗った瓶をたっぷりの水を入れた鍋に入れ、火にかけます。
(パッキン等ははずしておく)
(直径20センチ以上の大きい、深い鍋が必要)
熱湯に瓶を入れると瓶が割れる恐れがあります。
ゴム製のパッキンやビンのフタは高温に弱いので。長くはつけません。
パッキンは1分程度。フタは2分程度。
またはアルコールや焼酎で拭いて殺菌します。
道具(菜箸やトング)も入れます。
フタを入れます。沸騰してからも、5分煮沸します。
瓶が大きいと全体が水に沈められない場合は、ビンを返して煮沸します。
熱いジャムを煮沸した瓶に詰める方法
煮沸消毒した熱い瓶を箸やトングで取り出します。
清潔なキッチンペーパーか布巾に瓶をふせて置き自然乾燥させます。
フタも取り出して自然乾燥。
熱いのですぐに乾きます。
乾燥後はなるべく早くジャムを上まで詰めます。
瓶の縁、側面についたジャムは布巾や紙でふきとります。
これもカビや傷みの原因に。
熱いのでやけどに注意しながら手早く作業します。
煮沸消毒した熱い瓶に熱いジャムを詰めてフタをしました。
逆さまにして冷まします。
空気が抜けると瓶のフタの中央が凹みます。
出来上がったジャムのビンは冷暗所で保存
ビンに詰めたジャムは直射日光の当たらない冷暗所で保存します。
きちんと保存できていれば、室温で1年程度持ちます。
フタが傷んでいた時は、カビが生えてしまいました。
一度フタをあけるとどうしても傷みやすいので、お召し上がりはお早めに。
ジャムが使い切れなくて困りそうな時は料理やお菓子作りに活用できます。
マジカルキッチン、ジャム保存食についてお役立ちTips
ジャム作り、保存ビンについて、煮沸消毒についてわからないときは参考にしてください。
マジカルキッチンお菓子、料理のTipsコツ、アイディア編。
今回は保存食や常備菜、ジャムや果実酒、シロップ等を保存する際の注意点。
煮沸消毒、アルコールでの殺菌についてです。
様々な保存容器に材質も形もいろいろ。選び方、実際に使って分かった点など取り上げます。
ジャム作りで迷ったら、材料から煮方、保存まで
余りがちなジャム、マーマレードを使い切り。
料理にお菓子に大活用する方法を紹介します。
料理は隠し味に、お菓子は焼き菓子、デザート、ソースに。
マジカルキッチン保存食、ジャム・クリームレシピを探す
手作りジャムの喜び
作っている時から台所で良い香りがすること。
その時にしか味わえない旬の季節の果物を瓶に詰める贅沢。
透明感のある煮上がり、口にすればフルーツの香り。
作ったかいがあったなぁとしみじみ思います。
保存してあった瓶をあけたときも、作った時と変わらぬみずみずしさが蘇り。
またまた感激してしまうのです。