材料
- 柚子 ・・・1キロ
- 砂糖 ・・・700~1キロ
- 水 ・・・ひたひたの量
作り方
- 柚子は丁寧に洗い、汚れた部分があれば包丁で切り落とします。横半分に切り、果汁を絞り茶こしなどで液をこします。半分に切り、袋と皮をわけ、袋はざく切りにします。種は捨てずにお茶パックに入れます。
- 皮を包丁で薄切りにし(できるだけ細くすると口当たりがよい)、ヘタは切り落とします。ボウルにたっぷりの水を入れ皮をさらします。2~3回ほど水をかえ苦味を抜きます。(2~3時間つける)最後は流水で洗い流しザルに上げ水気を切ります。
- 鍋に柚子の皮と刻んだ袋(汁も)、種を入れたお茶パックを入れ、水をひたひたになる程度の量加え、強めの火にかけます。(木べらで時々底からかき混ぜながら)煮立ったら強めの中火にし、皮を柔らかく煮ます。(圧力鍋の場合2分加圧し、自然に圧が下がるまで待つ)
- 皮が柔らかくなれば(皮が爪でスッと切れる柔らかさになるまで)、砂糖を3回に分けて加え(間隔をあけ)時々木べらで底からかき混ぜながらとろみがつくまで中火で煮ます。
- 殺菌した瓶に詰めて保存します。作りたてよりも翌日の方が味がなじみます。
キッチンメモ
ゆずで作ったジャムは、色は黄金、香りはさわやか、味わい上品。
これが天晴!日本の柑橘のマーマレードジャムという物。
毎回、われながら惚れ惚れする輝きです。
ここで使ったのは、6センチ程度の小ぶりなもの。
いつもは庭でできるもっと小さいピンポン玉くらいの柚子で作るのですが
今年はまったく実をつけてくれないので、買ってきました。
柚子マーマレードの砂糖の割合は60~70%
柚子は酸味が強いので、50%より上にしています。
他の甘い柑橘、たとえば金柑マーマレードの場合
砂糖の割合の目安40%で作っています。
皮の下処理について
皮を水にさらして苦味を抜きます。
水を3回かえて2~3時間つけています。
ほろ苦いマーマレードにしたい場合は水にさらす時間を短めにします。
逆に苦味を取り除きたい場合は、水にさらす時間を長めにする。
または湯でこぼします。
作ってすぐよりも、一日置いたほうが、味がなじんで苦味も薄く、全体的に濃厚になります。
柚子の種、捨てずに一緒に煮ています。
ペクチンが多いので、ジャムにトロミがつきやすくなります。
種を入れずに作ると、トロミがつかない?
そんなことはありません。
種以外にもペクチンがあるので、入れなくてもトロミはつきます。
緩めに作ったシロップ風のマーマレードもヨーグルトや柚子茶のかわりになります。
煮る際の注意点。
はじめにまず、皮を柔らかく煮ます。
この時は、砂糖なし。
皮、種、果汁、袋、水を鍋に入れて砂糖を入れずに煮ます。
砂糖を早く入れると、皮が柔らかくなりにくいのです。
柔らかく煮えれば、次は砂糖を加えて煮ます。
砂糖を加える時は3回に分けて加えます。
1回目入れたら、しばらく煮て2回目を加え、もう少し煮てから3回目。
砂糖を分けて加える理由。
一度に入れるより分けて入れた方が皮が硬くなりにくいためです。
また、一度にたくさんの砂糖を加えると、ジャムが焦げたり固まりすぎたりするリスクが高まりますが、少しずつ加えるとその心配が減ります。
また、ジャムの濃度や粘度を確認しながら作ることができるので、自分好みの仕上がりにすることが可能です。
柚子の洗い方
柚子を洗う際は、1個ずつ水洗いします。(アクリルたわしを使ってます)
汚れが気になる場合は、塩をこすりつけて洗う方法もあります。
農薬が気になる方は、湯に1分程度つけてから洗います。
柚子の皮にはビタミンCやクエン酸などの栄養素が豊富に含まれているので、料理に活用するのがおすすめです。
黒っぽい点がある柚子について
柚子の病気で、何種類かあります。
すす病、サビダニ、黒点病
見た目は悪いけど食べても人間に害はありません。
ジャムにする場合、気になる大きさなら、切り取って使います。
ジャムの煮あがり、火を止めるタイミングが分かりにくい場合
ゆずマーマレードが煮上がったかどうかの見極め。
汁がチャパチャパした状態から、とろっとしてきます。
それが、とろんとろんとなります。
色が黄色から少しオレンジがかった色になる頃です。
冷えるとさらに固まるので、ドロッとするくらいに詰めると煮詰めすぎになります。
煮詰めすぎた場合は水を加えます。
煮詰め具合が、分かりずらい場合は、コップテストやお皿にたらして固まり具合を確認します。
コップテスト
コップに冷水を注ぎ、ジャムをスプーンでほんの少したらして、落ちる様子を観察する
上の方でパッと散ればまだ煮たりない。
上の方で散らずにコップの底まで落ちればOK
小皿で確認
冷蔵庫で冷やした小皿にジャムを薄くつけます。
冷蔵庫へ少し入れて冷やします。
取り出して、小皿を斜めにしてみて、状態を確認します。
ジャム状のトロミがついていればOK
皿やジャムを冷やすことで、冷えた時のジャムの固まり具合がわかります。
柚子ジャム作りが簡単楽しい理由
柑橘系のジャムが好きで、レモンや伊予柑などでもよく作ります。
なかでも柚子ジャムはお気に入り。
その理由は、まず味も香りも上品なこと。
華やかなオレンジとは違う上品さがあるんですよ。
作る面でも、作りやすく、失敗が少ない点がいい。
とにかく、毎回面白いようにとろみがつくんですよ。
もう皮切ったり、種を触った時点でペクチンが多そうな手触りなんです。
煮る際も、皮も割とすぐ柔らかくなります。
内袋ごと煮ても煮ているうちにきれいに溶けるのでとにかく作るのが楽。
あとは、透明感のあるジャムになってくれるのもうれしい。
こんな感じで、他のマーマレードと比べても、簡単に上手に作れる部類なので初めて作る方にもおすすめです。
あ、柚子の欠点は種が多いこと。
立派な種がたくさん入っています。
種のまわりにもペクチンが多いので、そのまま捨てずに活用します。
方法その1、洗う
種を水で洗ってその水もジャムを煮る際に活用します。
種を洗った水はかなりぬるぬるして、ペクチンが出てるなぁと感じます。
方法その2、お茶パックに入れて煮る
もう一つの方法です。
種をお茶パックに入れて使います。
皮と袋、果汁、水を入れて鍋で煮る際に一緒に入れて煮ることで、ペクチンをとります。
圧力鍋でゆずジャム作り
圧力鍋や電気圧力鍋でマーマレード作り。
最近はもっぱらこれでやってます。
皮を柔らかく煮る作業を圧力をかけて短時間ですませます。
砂糖を加えて、煮詰める作業は加圧なしです。
圧力鍋では粘度のあるものを加圧するのは禁止されています。
砂糖を多く加えてトロミがついたジャムは粘度があるので加圧しません。
圧が上がる前、下がるまで待つ時間や煮詰める時間もかかるので時短ではないかもしれませんが。
果物を煮て柔らかくする作業は、数分の加圧時間でばっちりです。
光熱費の節約になります。
電気圧力鍋の場合、ボタンを押せば加圧作業を勝手にやってくれるので気も楽です。
最近はインスタントポットを使っています。
柚子の場合、高圧2分でナチュラルリリース。(自然に圧が下がるまで待つ)
圧が下がればフタをあけ、皮が柔らかくなったかチェック。
皮が柔らかくなれば、砂糖を3回に分けて加えて煮ていきます。
この作業は圧力をかけずに煮ます。
電気圧力鍋の場合も機種によって名前は違いますが、煮込みコースがあります。
ガスの圧力鍋の場合は圧力なしでコンロにかけて煮ていきます。
インスタントポットの場合は炒め物を選択すると内釜がグツグツとなります。
炒め物の中モード。
(3回目の砂糖を加えたら低に)
フタをせず、時々混ぜながら煮ます。
焦げつかないように、鍋底から混ぜます。
ジャムを作る時の注意点
季節の果物を使った自家製のジャム作り。
フルーティーなジャムは、パンやヨーグルトに大活躍。
ここでは知っておきたいジャム作りの基本を書きました。
使用する道具、火加減。
使用する果物についてなどです。
ジャム作りの鍋について
梅・柑橘は酸があるので、鍋はステンレス製かホーローなどを使い、鉄、アルミ製以外の鍋を使うこと。
焦げ付き防止のためには、鍋底の厚いタイプを。
以前ルクルーゼの鍋で、色の濃い果物を使ってジャムを作っていたときのこと。
できあがってそのまま長く置いておいたら色がついてしまったことがあります。
なかなか落ちなくて大変だったので、使い終わった鍋はすぐに洗うようにします。
圧力鍋でのジャム作りもおすすめです。
早く柔らかく煮あがります。
加圧後はフタをあけて水分を飛ばすように火にかけて煮詰めます。
火加減、出来上がりの見極めについて
火加減は強めの中火が基本、なるべく短い時間で煮あげるようにします。
ジャムのとろみは、冷めるとかたくなります。
ちょうどいいと思う前でとめること。
ちょうどいい加減まで煮詰めてしまうと冷めたとき固すぎる仕上がりに。
特に梅、柚子、金柑ジャムは、冷めたときとろみが濃厚です。
なので、火を止める際は、気持ちいつもよりゆるめで大丈夫です。
煮詰め終わりの確認方法
ジャム作りで、火を止めるタイミングって迷いますよね。
十分なトロミがついたかどうかのチェック法がいくつかります。
その1、スプーンにすくって小皿(冷やしておく)に取り、冷蔵庫で冷やしてみる。
いい感じに固まればOK、火から下ろして瓶に詰めます。
ゆるゆるならまだなのでもう少し煮詰めます。
その2、ジャムのコップテスト
コップと言っても、透明なグラスを用意。
冷水を入れ、ジャムを数滴落として確認
グラスの水に落ちる様子で分かります。
途中でパッと散り散りになれば、煮詰め不足
ゆらゆらと固まりのまま沈めばちょうどいいです。
ジャムに加える砂糖について
グラニュー糖を使用するとすっきりした甘さのジャムになります。
上白糖でも構いません。
果実の風味をストレートに味わいたい時にもグラニュー糖、上白糖がおすすめです。
蜂蜜、きび砂糖などでも作ることができます。
蜂蜜等の風味のついたジャムになります。
砂糖はジャムに甘味をつける他、とろみをつける作用があります。
とろみを強く出したい場合は砂糖の割合を多めにします。
また砂糖にはジャムの日持ちをよくする役割も。
日持ちするジャムを作りたい場合は、ジャムに加える砂糖を割合を多めにします。
果物について
ジャム作りに向いている果物は、未熟すぎず、熟しすぎていない果物。
新鮮なものを選びます。新鮮な果物はジャムにとろみを付けるペクチンが多く含まれます。
果物の色を活かしたジャムを作りたいとき、たとえばいちご、りんごなど。
いちごは小さめ赤の濃いイチゴが向いています。
リンゴの皮の色を活かしたピンクのジャムなら。
りんごは赤い色が濃いリンゴを選びます。
出来上がったジャムは1~2日置いたほうが味がなじんでおいしくなります。
ジャム作りに加えるレモンについて
手作りジャムによくレモン汁を加えることがあります。このレモン汁は、市販のレモン果汁のビン詰のものを使っても構いません。
甘さに加えてレモンの酸味を加えることで、味にさわやかさもプラスされます。
入れ過ぎるとレモンの風味が強くなりすぎるのでほどほどに。
また酸の少ない果物にレモン汁を加えることで、ペクチンがとろみをつけるのを補う作用があります。
レモン汁の他クエン酸が使われることも多いです。
ジャムの保存法
せっかく作ったジャムだから、カビや傷ませることなく、上手に保存して楽しみたい。
ここではジャムの保存法、特に煮沸消毒したビンに詰める方法を詳しく紹介します。
ジャムの保存法には「簡単な瓶詰めの方法」「本格的な脱気殺菌」「冷凍保存」があります。
どの方法で保存しても、一度口をあけると、日持ちしません。
食べきりやすい小さめの容器を選ぶのがおすすめです。
口をあけたら冷蔵庫で保存し早めに食べきります。
ジャムをすくうスプーンも清潔なものを。
自家製ジャム、1週間程度で食べきる場合。
清潔で乾いたビンに入れ、冷蔵庫保存でOK
ジャムの冷凍保存
手軽に保存できる方法です。
ジッパーつきのフリージング用の保存袋に入れ空気を抜いて冷凍庫へ。
ジャムは冷凍してもカチカチに凍りません。
凍ったまま瓶にうつしかえて、その後は冷蔵庫で保存。
脱気保存の方法
脱気殺菌での保存。
瓶の中を真空にすることにより、より長く保存できる本格的な方法です。
煮沸した瓶にジャムを瓶に8分目まで詰めた後、瓶ごと煮沸します。
簡単な瓶詰めで保存
きちんとした手順で瓶に保存すれば、室温で1年ほど保存が可能です。(糖度や保存状態による)
ビンや道具の煮沸消毒が必要
煮沸消毒した熱いビンに熱いジャムを詰めるのがポイントです。
ビン詰め保存の詳しい方法について
必要な容器、道具、煮沸消毒について、ビンにジャムを詰める方法について写真入りで詳しく説明します。
瓶詰め用の瓶について
まず瓶の用意。広口の瓶を用意。
ガラス瓶はヒビ、欠けのないものを。フタもチェック。
古い空き瓶は、フタがきっちり閉まらない場合があるので事前に確認
にんにく、らっきょうが入っていて臭う瓶はパス。
新品の瓶は、ホームセンターでも購入できます。
煮沸消毒に使う道具について
鍋からビンを取り出すため、菜箸やトングを使います。
取り出したビンを乾したり置いたりするためにキッチンペーパーや布巾が必要です。
必要な道具:ビンを取り出すトングや菜箸。
ビンを乾かすために敷くキッチンペーパーや布巾。
使用する瓶、道具の消毒はしっかり。
布巾やキッチンペーパーも清潔なものを用意。
詰める道具や菜ばし、瓶のふたも煮沸消毒します。

瓶は必ず水の状態から入れます。
お湯にいきなりビンを入れると温度差で割れることがあります。
鍋にビン、フタ、道具、ビンがかぶるくらいの水を入れ、火にかけます。
沸騰してからも5分程度ぐらぐら沸騰状態にします。
ゴム製のパッキンやビンのフタは高温に弱いので。
長くはつけません。パッキンは1分程度。
フタは2分程度。またはアルコールや焼酎で拭いて殺菌します。
乾いた清潔なフキンやキッチンペーパーの上に取り出します。
逆さまに置いてそのまま乾かします。 熱いのですぐに乾きます。
熱いジャムを煮沸した瓶に詰める方法
煮沸消毒した瓶に熱いジャムを詰めてフタをして、逆さまにすると空気が抜けます。
しっかり空気が抜ければ、常温での保存が可能になります。
上の方法で、煮沸消毒した熱い瓶を箸やトングで取り出します。
清潔なキッチンペーパーか布巾に瓶をふせて置き自然乾燥させます。
フタも取り出して自然乾燥。
熱いのですぐに乾きます。
乾燥後はなるべく早くジャムを詰めます。
熱いジャムを瓶に詰めます。
盛り上がるほど入れるとあふれるので、縁の5ミリ程度下まで。
瓶の縁、側面についたジャムはふきとります。
これもカビや傷みの原因に。
フタをして逆さまに置いて冷まして空気を抜きます。
ここで大事なのは、熱いジャム。
熱いのでやけどに注意しながら手早く作業します。
粗熱がとれたら、口を上にして置きます。
出来上がったジャムのビンは冷暗所で保存
ビンに詰めたジャムは直射日光の当たらない冷暗所で保存します。
きちんと保存できていれば、室温で一年程度持ちます。
フタが傷んでいた時は、カビが生えてしまいました。
一度フタをあけるとどうしても傷みやすいので、お召し上がりはお早めに。
ジャムが使い切れなくて困りそうな時は
作り方を写真で説明・柚子ジャムの時のものです。

瓶、フタ、道具を煮沸消毒します。

ジャムを瓶の口ギリギリまで詰めます。
フチについたジャムはふき取ります

瓶を逆さまにして空気を抜きます。
手作りジャムの喜び。
作っている時から台所に良い香りがすること。
その時にしか味わえない旬の季節の果物を瓶に詰めて。
透明感のある煮上がり、口にすればふわりとフルーツの香り。
ああ、格別の贅沢。作ったかいがあったなぁとしみじみ思います。
保存してあった瓶をあけたときも、作った時と変わらぬみずみずしさが蘇って、またまた感激してしまうのです。