材料
- おから ・・・100g
- 薄力粉 ・・・100g
- ベーキングパウダー ・・・小さじ1(4g)
- 重曹 ・・・小さじ1/2(2g)
- きび砂糖 ・・・40g
- 塩 ・・・ひとつまみ
- 卵 ・・・2個
- サラダ油 ・・・20ml
- プレーンヨーグルト ・・・80g
- バナナ(熟れたもの)大 ・・・正味150g
- ラム酒 ・・・大さじ1
作り方
- バナナはボウルに入れてフォークの背でつぶしてペースト状にします。
- 別のボウルに泡だて器で卵を割りほぐし、塩、きび砂糖を混ぜます。油を加え白っぽくもったりとなるまでしっかり混ぜます。
- おからを加えておからの固まりがないようによく混ぜ、1の潰したバナナ、プレーンヨーグルト、ラム酒も加えて混ぜます。
- 薄力粉とベーキングパウダー、重曹を合わせたものをふるい入れ、ゴムベラで粉と水分をなじませるような感覚で混ぜます。
- 紙を敷いた型に生地を流し入れ、表面を平らにならし、オーブントースターで約18分焼きます。
(焦げそうになったらアルミホイルを被せて焼く)竹串を何箇所か刺して焼き上がりをチェックします。生の生地がついてこなければOK。 - 紙ごと型から外してケーキクーラーなど網の上で冷まし、柔らかいので完全に冷めてから切り分けます。
キッチンメモ
バナナの香りがふんわり優しい焼き菓子です。
ブレッドと言ってもいわゆるパンではなく、イーストは使いません。
ふくらし粉でふんわりとケーキ風に焼きあげたお菓子。
甘さ控えめなので朝ごはんにも。
欧米で昔から焼かれてきたバナナブレッド。
家にある材料で作る家庭的なものです。
油分や甘さは控えめ、ケーキよりも素朴であっさりとしています。
バナナの甘味と香りのおかげで風味よく焼きあがります。
カントリー風のケーキなので重曹を加えています。
重曹がなければ、その分ベーキングパウダーを増やして。
そのまま食べるのはもちろん、切り分けてトーストしても。
バターを塗ってもおいしいです。
食感はふんわりしっとり。
おから入りとはわかりません。
次の日もかわらず美味しく食べられます。
おからは乾煎りなしで生のまま、バターを練る作業もいりません。次々混ぜていくだけ
オーブントースターで短時間、気軽に焼くことができます。
上記の型よりも大きい型で焼くのもおすすめです。
厚みは薄くなりますが焼き時間が短くてすみます。
15分程度でOK
おからケーキの型について
オーブントースターで焼く時は長方形のグラタン皿を使っています。
他にもステンレスのバットなど角、長方形の型を使用。
オーブンで短時間で焼きたい時にも、スクエア型やバット、長方形の型が活躍します。
もちろん耐熱性の型を使います。
パウンド型よりも厚さが薄くなるので、焼き時間が短くなります。
パウンドケーキにしたいときは、型に紙を敷いてパウンド型に入れてオーブンで。
その場合は焼き時間を長めに約40から50分。温度は160℃程度で焼きます。
倍量作ってパウンド型2本で焼いてもいいですね。
火の通りのよいリング型で焼くことも多いです。
焼き時間はオーブン170℃で28~30分程度。
リング型を使う時は、型に油を薄く塗って、小麦粉を軽くまぶして生地を流し入れて焼きます。
18センチリング型で焼いたおから梅酒ケーキ。
リング型を使う場合は高さがあるのでオーブンで焼きます。
他、丸いケーキ型18センチで焼くことも。
マフィン型やアルミカップで焼けばマフィン・カップケーキになります。
焼き時間を短めにして焼きます。
作り方を写真で説明
バナナをフォークの背で潰します。
卵に砂糖を加えます。ボウルに1つずつ材料を加えその都度よく混ぜます。
つぶしたバナナを加えます。
おからを加えてよく混ぜます。
紙を敷いた型に生地を流し入れ、平らにならします。
バナナブレッドの焼き上がり。
ケーキクーラーなどに乗せて冷まします。
バナナブレッドアレンジ
シンプルなバナナブレッドだから、生地のアレンジいろいろ。
素朴なバナナブレッドですが、デコレーションや盛り付けを工夫するとまた違った雰囲気に。
バナナブレッド生地のアレンジ
- 甘味を強くするとよりケーキ風になります。
- 乾煎りしたナッツを加えると香ばしく。
- 刻んだチョコを加えるとチョコバナナ味に。
- スパイスを加えて風味をプラス。オールスパイスやシナモンを。
- ココナッツミルクやココナッツの細切りを加えるとトロピカルに。
しっとりした焼き上がり、おから、グラノーラ、ココアのバナナブレッド。
デコレーションでアレンジ
- アイシングや粉砂糖でおめかし。
- 泡立てた生クリームを添えて、カフェ風に。
- 切り方をかえて、スティックケーキ風に。ワックスペーパーをカットして巻くとかわいい。
おからバナナブレッド。
角型やバットで薄めに焼いてスティック型に切り分けます。
ワックスペーパーを巻いて食べやすく。
バナナブレッドのコツ
熟したバナナを使うのがコツです。
熟したバナナは甘みが強く、香りも強く、お菓子作りにぴったり。
黒いはんてんがポツポツ出てきたくらいが使いどき。
バナナのこの黒いポツポツはシュガースポットと呼ばれます。
家にあるちょっと古くなったバナナを使って美味しいお菓子を。
そんないかにも家庭的なお菓子なのです。
バナナブレッドの日本での広がり
バナナブレッドやバナナケーキ。
町のケーキ屋さんで見かけることはあまりないお菓子です。
よそ行きのお菓子と言うよりは欧米の昔ながらの家庭のお菓子。
日本で言うと蒸しパンみたいなものでしょうか。
バナナブレッドの知名度は?
何時頃から日本で普及しはじめたのか?
なんとなく懐かしく、どことなくハイカラな海外の風を感じるバナナブレッド
日本でも昔から愛されていたような気がしていたのですが
お菓子屋さんに売られていないのはもちろん、昔の料理本にも載っていなかったような。
昭和のケーキとカントリー風ケーキ
昭和のケーキといえば、バタークリームのお誕生日ケーキ。
その後はいちごの乗った生クリームのケーキにモンブラン、チョコケーキ。
家で焼くケーキもスポンジケーキにカップケーキ、マドレーヌ、チーズケーキ、パウンドケーキ。
この辺りが一般的でしょうか。
ちなみにオイルを使って焼くシフォンケーキも比較的最近のケーキになり
昔(80年代前)の料理本にはあまり載っていないのです。
カントリー風の素朴な焼き菓子が日本に広がったのもその頃から
たとえば不二家のクッキー、カントリーマアム。
おばあちゃんのホームメイドクッキーっぽさが売りで
パッケージもカントリー風な暖かく素朴な古きよきアメリカのイメージ。
そのカントリーマアムの発売年は、1984年(昭和59年)になります。
バナナの下落とオーブンの普及
そもそも、戦後バナナは貴重品で1本いくらの時代がありました。
こんな高価では家庭で気軽にバナナのケーキは難しかったでしょう。
バナナの価格が安くなったのは、昭和40年代以降。
ですが当時は生のバナナをわざわざつぶして焼き菓子に入れるという感覚は奇妙に感じられたかもしれません。
そして戦後のオーブンの普及も関係します。
昭和50年代には家庭用のオーブンが普及価格帯で出始めたそうです。
ちなみに昔のオーブントースターの性能はそれほど高くなかったので
ケーキを焼くには力不足でしょう。
家庭から家庭へ紹介
そんなわけで、バナナブレッドが日本で広がったのは
1980年代半ばからバブルの足音が近づいてくる頃。
ちなみにバブル期に日本に紹介され爆発的人気だったのは、イタリアのティラミス。
オーブン機能のついたオーブンレンジが普及し、バナナの価格も下がり続けました。
おしゃれに敏感な女性誌で、バナナブレッドに関するグルメ記事が取り上げられました。
軽井沢など外国人に愛された別荘地のペンションやカフェでバナナブレッドが出されていたそうです。
他にも帰国子女達が向こうで食べた海外の焼き菓子として紹介したり。
近所の英会話教室や牧師さんの奥様から教わったり。
つまり、ケーキ職人やケーキ店、メーカーが伝えたお菓子ではなく、知る人ぞ知る
家庭から家庭へ伝わったお菓子というかんじがします。
今でも名前を知らない人も多いバナナブレッドですが
コンビニでも販売されてきたりして、今後知名度は上がっていきそうです。
マジカルキッチンお菓子のTips
懐かしの給食の果物、フルーツポンチ、フルーツサラダ。
おからケーキ作りのコツ
ボウルに材料を混ぜていくだけのおからケーキ。
簡単ですが、混ぜ方にコツがあります。
粉を加えるまでは、しっかりと混ぜるのがコツです。
基本的には材料を加えるたびに混ぜます。
特に油を加えた時、プレーンヨーグルトを加えた時は泡立て器でしっかりと混ぜます。
卵に砂糖を加えます。ボウルに1つずつ材料を加えその都度よく混ぜます。
おからを加えてよく混ぜます。写真はおからバナナブレッドのもの。
ヨーグルトを生地に加えてよく混ぜます。
反対に粉類を加えてからは、ぐるぐる混ぜることはしません。
ゴムべらで粉と水分をなじませるように、大きく底から混ぜます。
切るように、ざっくりと混ぜます。
練りすぎると粉からグルテンが出て膨らまなくなるからです。
しっとりしたケーキを作るコツ
作ったケーキがなんだかパサパサする、しっとりしたケーキを作りたい。
そんな時に役立つ、いくつかコツを紹介します。
ケーキの乾燥を防ぐ
まだほんのり温かいうちにビニール袋に入れておくとしっとり保存できます。
外にそのまま出しておくと乾燥してしまいます。
シロップを塗る
シロップを塗るとケーキにツヤも出て、しっとりと仕上がります。
ケーキが熱いうちに塗るとシロップが染み込みます。